以前にも何回か、6歳息子が『あたしンち』の大ファンで、それに付き合ってほぼ全話を見たことを書いた。ぼくもすっかり好きになった。
公式ファンブックも買った。こまか〜い登場キャラのみならず設定なども色々とまとめられていてまさにファン必携のブック。
その中で、登場する舞台となる街の概略図も記載されている。『あたしンち』の舞台は東京都西東京市、昔は田無市と言った駅周辺というのは有名で、その田無駅が上記の「いつもつかう駅」に相当することになっている。
という話を息子にしたら、是非田無に行ってみたいと何度も言う。なんにもねえよ、という話もしたが、しかし実際に行ったこともなかったので、この出かけず4連休のおでかけとして田無に行くことにした。
各観光地や空港、新幹線駅などでは混雑の話もかなり耳にするが、まさか4連休で田無に行きましたなんて誰にも言えないからここに書こうじゃないか。
っていうかガルパンとかみたいなオタク・アニメでは聖地巡礼みたいなムーヴメントがあったりするが、まさか『あたしンち』で聖地巡礼をするとは思わなかった。
さて、田無駅北口改札。この感じは結構アニメに出てくるので『あたしンち』をしっかり見ている人なら絶対気付く。 息子も「あー!」と言っていた。
今日はスマホだけだけど自分で撮りなさい、としていたので早速50枚くらい撮っていた(iPhoneの押しっぱなしのダラララララってやつね)。
このペデストリアンデッキに登る階段とバス停もなんとなくアニメからの既視感がある。
ダララララララっ と撮る。
これはたまたま見てた回に出た北口のDOVINというデパート。
実際はLIVIN。西友ですね。西友もよく「西反」というスーパーで登場する。
……というか、この聖地巡礼にあたって予習のためにググっていたがなかなかいい聖地情報が無い。そこで気付いたのだ。あれだ。Web遺産が失われつつあったこと。最近だとGeocitiesの消滅。他にもYahoo!ブログ、その他過去にもあった各種Webサービスの終了に伴って、個人のホームページがザクザク消えている事実。
そんな中で、「これこれ!こういうのを探してたの!」というホームページのアーカイブを運良く見つけることができた。
※WebArchiveでのワード検索はあまり巧くないので、消えたサイトのURLをどうにかして特定するのが手っ取り早い。あと、みなさん是非WebArchiveに寄付をしよう!!マジで。
リンクはこちら。
https://web.archive.org/web/20190330154758/http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Cell/8992/
こういう個人研究を重ねてるホームページあったよね〜(サイトとは言わない。ホムペだ!)。
とはいえ田無の風景もあれこれ変わってるし、更に言えば少し見たら実際に田無周辺の地図と重ね合わせても、あまり重ならないことを知った。
「夕日がきれいな歩道橋」のあたり、交通量の多い道路だが実際はそんな道路はこのあたりには無い。田無駅の北側には歩道橋のある道路もあるし、どちらかというと北側のほうが栄えていて田無駅の南側は商店街すら無い住宅街だったのでこのあたりもフィクションである。隣駅の「よみうりヶ丘」も実際は西武柳沢駅というかなり静かな駅で、急行も停まらない。
『あたしンちファンブック』の中で作者のけらえいこ先生は「自分の育った光ヶ丘あたりのイメージ」と語る。またアニメで出てくる駅は、アニメ制作会社のシンエイ動画が田無駅近くにあるので(同じ西武線沿線ということでかけ離れすぎない)田無駅がモデルなのでは、というのが幾つかのサイトの見解だった。つまり『あたしンち』の舞台は田無っぽさもあり、田無がベースだけど厳密には田無ではなかった。
それでも、アニメにアクセント的にちょくちょく出る「田無タワー」を見つけて興奮する息子。
これです。息子のiPhoneから写真もらいました。
いちおうGoogleマップ上で見つけた歩道橋に行ってみた。でも場所も形状も風景も全然違う歩道橋で、とうてい『あたしンち』の聖地とは言い難いものだった。アニメでは結構キーになる場所なんだけどね。特に映画。
ところでこれはあたしンちとは関係なく「ちょっとおもしろいものを見つけた」 と撮影する息子です。どういうものを撮っているかは明かしません。これで「ナニコレ珍百景に採用されたい」という目標が彼にあるからです。
……というわけでほぼただの住宅街を散歩するという連休の一日となった。まあ歩きやすい気温になったし、こういう休日も久々だったので楽しかった。
(余談)
しかしひっさびさにライカを携えて撮ったけど、やっぱ良いな。ピントの合う範囲が薄すぎて等倍で見るとボケボケだしボケ自体もグルグルなんだけどそれも現代では良い味ですね。