赤祖父マップ

ただの日記です。

日記20191011/映画『ジョーカー』を見た感想(ネタバレなし)

というわけで話題作『ジョーカー』を見たのです。

 

 

www.youtube.com

ネタバレ感想ではないです。感情だけ。

 

どこかで「『ザ・ノンフィクション』じゃん」という話があったが確かにそういう感じはある。ただザノンの出演者って往々にしてあまり同情/共感/理解ができないようにできているのだけど、主人公アーサーは見ていて本当にツライし痛々しい。まず開始5分でツラかった(映画デビルマン的に作品としてツラいという意味ではない)。

そしてアーサー目線でスカッとジャパン的というか、よくぞやったくらいの感じになる部分もあるが、結局良くないことをしたりもしているのでそこも過剰な感情移入を抜きにすると微妙。

そしてそして、中盤あたりで「あれ、なんでこの人…?」という流れが急にできて違和感を覚える(ただその違和感の原因のヒントは更に前に示される)。

で後半でそのネタバレが提示される(ごめん歯にモノが挟まったような言い方で)。そうなると、あれ、このストーリーもそもそも……? という流れになる。このあたりが考察のしどころにもなっているようで、そこは考察ブログなんかを観覧後に漁るといいでしょう。

 

ただそういうテクニカルな映画論などはあまり得意じゃないので完全に感覚の話だけど、根底は鬱映画であって、悲劇すぎて喜劇であるという、いやまあ喜劇かもな。で、言いようのないその作品全体に漂うモヤリ感が感情を包む。言語化したり理屈に落とし込んだり、あるいは何らか政治やポリコレ、思想、経済格差とかの批判みたいな解釈もいいと思うけど、コトバや論理に落とし込めない感情を心に突き刺すことができるのはやっぱり芸術なんだろうなあ、と思う。いい小説を読んだり写真を見たり音楽を聴いたりしたときと同じ、この言いようのない感情に心臓のあたりをモヤリモヤリと支配される感じが気持ち悪くも心地よい。しばらくそんな余韻のトリップ感を楽しみたいなあという感じでおります。頭の悪い感想ですみません。そういえば『ザ・ノンフィクション』だけじゃなくて『あらびき団』感もあったよ。

 

 

 

 

 

 

以下はいくつか見た中で好きなネタバレ感想のリンクです。『バットマンビギンズ』と『ダークナイト』を見てると繋がる部分があるものの微妙に合ってないところもあり、それは後付けだから仕方ないと収めるのもいいけど、リンク先記事の考察キーワード「■■としてのジョーカー」はとてもしっくりきましたね。

 

 

 

 

 

www.jigowatt121.com