数日前の話だが(日記なのにこれでいいのか)西明石駅に降りた。
ここはたまたま何かの検索で見つけて行ってみたい商店街があったのだ。
西明石総合市場という。見た目もうかなり年季が入りまくりではあるが、一応営業している店もある。
入り口ではプーさんが音楽を奏でていて逆に物悲しさを演出する。
— 赤祖父 (赤ソファ) (@akasofa) 2020年2月29日
中はオバ服屋、八百屋兼肉屋、そして飲みスペースのようなものだけが営業中。
奥に長いのだが途中で仕切りを入れているようだった。(そこから先は店がないので)
まず外側にまわるとこんな感じ。飛び出し注意の飛の字が微妙にアレンジしてあって良い。
建物の外周にあたる通路。酒屋など、こちらにもかつては店が軒を連ねていた様子がある。
これは市場の裏手から入ったところ完全に暗くて店もやっていないが、人の気配はあった。住むというほどではないがシャッターの向こうにどうやら人がいる場所もあったようだ。
— 赤祖父 (赤ソファ) (@akasofa) 2020年2月29日
にしても演歌……。
回り込んできた。正面玄関が写真奥のところにあたる。
こちらは元気に営業中の精肉店。
油が温まっているようだったのでメンチカツをお願いした。
あげたては美味い……!
ここは競馬談義をしながら飲んでるオッサンが二人くらいいたスペース。飲み屋扱いなのかただの社交場なのかは不明。
精肉店の向かい側には八百屋。ただしここも精肉店のご主人が兼業で経営している様子だった。
2月にサマーセール実施中。しかし、ここはもうそういう次元や時間軸で話せる場所じゃない。
健康グッズが無料で使えるスペース。完全に個人的に通販で買って失敗したやつでしょ。でも健康には気をつけてほしい。
ぶらさがり健康器!!
氷川きよしの切抜きがところどころに貼ってあった。
Twitterにも書いたが、こういう古いものが消えてマンションにでもなろうものなら「街を殺す行為」とか言ったり、そこに住んでたり買い物している人のことを差し置いて「こういうものを残してほしい」みたいなことを無責任に言う人がいまだにいる。自分も最初の頃はそんな感想を持っていたので反省しているが、やっぱりそれはヨソモノのわがままであって、第一にそこで生活する人を優先すべきだ。鉄道でも、地方のボロボロの車両がアップデートされて新しい列車になるとつまんなくなったみたいに言う人もいる。その感想自体は尊重しつつも、やっぱり生活で使ってる人にとっては新しい列車のほうが快適に決まってるのでヨソモノがそんなこと言ってたらいい気分はしないだろう。
この市場も、現実論からいってあと数年も持たないのではと思う。各店の店主も高齢だったし、跡継ぎなんてとてもとても…という感じ。建物も荒れ放題だった。でも、今訪れることができて本当に良かった。
やっぱり諸行無常なことはそうだと受け止めつつ、今自分ができること(それは正義みたいな意味ではなくて、趣味としてね)ってなんだろうと思いながら行動していくしかないですね。やはりそこに住む人へのリスペクトは忘れてはいけない。駅前のボロボロのシャッター飲み屋街が取り壊されて、新築マンションが建ったら「街を殺す行為だ!」とかわめいている人、そのボロボロの建物の地権者が新築マンションの部屋をもらって快適に暮らし、加えて新しい住人が住み、便利に生活する、それはヨソモノから見たら個性のないハンコを押したような同じ街並みになっていくことなのかもしれないけど、実際住んでる人から見て街を活かしてるのか殺してるのかはどうなんですかね、とか思っちゃうんだよね。