JAバンクの口座をつくるハメになった。
仕事ではなくて、息子の小学校の給食費引き落とし口座がJAバンクのみ、というのだ。癒着である。清々しいほどのおもいっきり癒着である。しかし地域と"やっていく"のが小学校の大きな役目でもあるし、それで地域が回っているというのもある。特に学校というのは少なくないまとまったマネーが動く装置である。いっつも決まった写真屋さんが来て撮影していたり、客観的に見たらよく潰れないなと思うような洋品店だけで指定の体操着を売っていたり、小売だけでやっていけるのか？と思うような豆腐屋さんが小学校の豆腐すべてを納入していたり。しかし、そういうのを否定する気はさらさらない。NewsPicsあたりに出没してる意識高い系ジジイ（私の中では本当に意識の高い人と、意識高い"系"は明確に区別している。前者は尊敬するし目指すところだが、後者の場合は当然侮辱の意味を含めている）とか、ホリエモンリスペクト系の先端気取りコンサル崩れみたいなのはJAバンクのことをめちゃめちゃ否定にかかるかもしれない。はっきりいって銀行のいちユーザーとして選択する理由は皆無だ。大手メガバンクで全然良い。それは正直そう思う。ただやっぱりミクロに見ていくと必要な理由がまだあるのだ。
ただ正直ダルいのはダルい。当然平日しかやってないし、口座開設と小学校の書類への押印依頼で15時までに店舗に行けばいいかなと思ってたら新コロ短縮営業で13時閉店だという。13時って！ と昼飯を抜いてダッシュして店舗に入った。
自分のメインバンクは大手メガバンなので、まさか「需要あるの？(笑)」とか思って風景にしか思ってなかったJAバンク店舗ののれんをくぐるとは（のれんは無いです）。
中に入ると、一昔前感が逆に少し新鮮に感じる。そしてガラガラだと思ってたらそうでもなくて驚く。多分皆自分も含めて「JAバンクじゃなきゃならない理由」があって来ているのだ。
ある程度待った後にやりたいことを伝えると、書類を渡されてアッチで書いてきてくれと言われる。セルフで5枚くらい書類をしこしこと書いて渡し、あとは延々と待たされた。おそらく30分くらいかかったようだ。多分かなり内部の事務的にはアナクロなこともしているのだろう。
スマホがあるので「待ち」には強くなった現代人だが、こういうときに限ってTwitterがつまんなかったりする。せっかくなので待合スペースにある雑誌を眺めた。
はい。「やさい畑 6月号」！！！！！！
特集「葉を見るだけで80%わかる 究極の生育診断術」！！！！！！
興味ねーーーー。
あ、でも「メロンのツインタワー仕立て」はちょっと惹かれますね。中身は普通の園芸雑誌みたいな感じでした。あと、投稿コーナーの読者は一番若くて60代。
次は「家の光 6月号」！！！！！
特集！「全国みそマップ」！！！！！！！！
うわーーー気になるね。
気になるけど読もうとしたら呼び出されて読めなかったです。読みたい方はJAバンクの店舗へ！！！！
そしてJAの子ども向け雑誌「ちゃぐりん」！！！
ちなみにこれらの雑誌、Amazonでも買えません。
そこ囲い込む必要ある？って感じですが……そして地味に読者数もヘタな全国紙より多かったりして……。
この雑誌、なにげに小島よしおの連載とかあるんだなあ。芸能人の仕事って、フツーに暮らしてて見えてないところでも色々あるんだなあと思うし、地味にいい仕事そうとも感じる。クレジットカードの会報誌とか、社内で配られるような福利厚生のパンフレットとか、そういうところで芸能人が出てくると芸能人って結構仕事あるなって妙に感心してしまう。
関係ないけど、Webでマンガとか発表してる人がC級ゴシップ雑誌みたいのでちょこっとその主たる作風と全然違うマンガやイラストを描いたりしてるのを見かけて「あっあのひとだ」と思うものの、本人はTwitter等で一切告知してないというパターンがあって、あれは「マジでただのビジネス」という暗黙の態度表明なのだなと思ったりしている。本人に「C級ゴシップ雑誌の女のイカせ方のマンガ見ました！参考になりました！」って言ったら嫌な顔するのかな……。するか。
ちゃぐりんの「アップデート防災知識」は結構役立つ漫画だなあと思ったけど、これ子ども向けに見せかけてジジババが真の想定読者じゃない？ まあこういう地道な啓蒙活動はとても良いと思いますが。だって子どもは昔を知らんじゃないの。
そんなわけでJAバンクの口座を無事ゲット。平日を半日使いました。きっとホリエモンなら「JA潰れろ」みたいにキレ散らかす芸に使うんだろうけど、何でも楽しめるところを探そうスピリッツで生きれば「ちゃぐりん」が読めたのは新鮮でしたとも言えますよ。それでもやっぱり給食費は普通にメガバンから引き落としさせろやと思いますが……。
